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    音と文字のあいだ

    内容(「BOOK」データベースより)私はまだ、音楽の神様に愛されているだろうか?ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、そして音楽を描き切った青春群像小説。著者渾身、文句なしの最高傑作! ああ、面白かった。軽やかで、次はどうなるのかとわくわくさせられて、人物みんなを応援してしまいました。音楽をネットでチェックして、聞きながら読みました。ピアノコンクールというなじみのない世界のドキュメンタリー的な楽し... <br><a href="https://blog-imgs-118-origin.fc2.com/k/a/k/kakko33/61O.jpg" target="_blank"><img src="https://blog-imgs-118-origin.fc2.com/k/a/k/kakko33/61O.jpg" alt="61O.jpg" border="0" width="342" height="499" /></a><br><br>内容(「BOOK」データベースより)<br>私はまだ、音楽の神様に愛されているだろうか?ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、そして音楽を描き切った青春群像小説。著者渾身、文句なしの最高傑作! <br><br>ああ、面白かった。<br>軽やかで、次はどうなるのかとわくわくさせられて、<br>人物みんなを応援してしまいました。<br>音楽をネットでチェックして、聞きながら読みました。<br>ピアノコンクールというなじみのない世界のドキュメンタリー的な楽しさと、<br>若者の群像劇(初恋やら、スポ根やら)と、楽しい要素が重なるので、<br>そりゃもう、ぜいたくに楽しめます。<br>天才と努力家の戦いというのはこういう話のパターンですが<br>(「ピアノの森」とかね<br>三種類の天才と努力家が出てきて、<br>才能にもいろいろあるというふうに描かれているのが面白かったです。<br>映像化されるでしょうし、それで音楽を物語と一緒になるのが楽しみです。<br><br>ところで、本書を手に取ったのはバイオリニストの友達が<br>「あの作者は、アマチュアだから、かえってプロにとってあたりまえのことが、<br>あたりまえになっていないから、あんなふうに書けるんだね」<br>と、この作品を評したからなんです。<br>が、彼女がどこのどういう表現のことをそう言っているのか全然わからない。<br>素人の私にとって、すみからすみまで「あたりまえでない」世界で<br>ピアノの音で、一瞬にして世界が変わる、とか<br>ピアニスト同士が共鳴して、演奏ががらりと芸術的に深くなるとか、<br>あるんだろうけど、でも、なんか本当なの? というかんじもあり、<br>またこんどあったとき、音楽家の領域について、いろいろ聞いてみたいです。<br><br>
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    梟の雄が話すこと

    内容(「BOOK」データベースより)娘の嫁ぎ先を攻め滅ぼすことも厭わず、権謀術数を駆使して戦国時代を駆け抜けた戦国大名・宇喜多直家。裏切りと策謀にまみれた男の真実の姿とは一体…。ピカレスク歴史小説の新旗手ここに誕生!!第92回オール讀物新人賞をはじめ、高校生直木賞など五冠を達成した衝撃のデビュー作。特別収録・高校生直木賞ルポ。少し前の読書です。捨て嫁、という過激な表現通り、裏切り、暗殺が毎回な、濃い短編小... <a href="https://blog-imgs-118-origin.fc2.com/k/a/k/kakko33/71BaM9sp7mL.jpg" target="_blank"><img src="https://blog-imgs-118-origin.fc2.com/k/a/k/kakko33/71BaM9sp7mL.jpg" alt="71BaM9sp7mL.jpg" border="0" width="689" height="1003" /></a><br><br><br>内容(「BOOK」データベースより)<br>娘の嫁ぎ先を攻め滅ぼすことも厭わず、権謀術数を駆使して戦国時代を駆け抜けた戦国大名・宇喜多直家。裏切りと策謀にまみれた男の真実の姿とは一体…。ピカレスク歴史小説の新旗手ここに誕生!!第92回オール讀物新人賞をはじめ、高校生直木賞など五冠を達成した衝撃のデビュー作。特別収録・高校生直木賞ルポ。<br><br><br><br>少し前の読書です。<br>捨て嫁、という過激な表現通り、裏切り、暗殺が毎回な、濃い短編小説です。<br>とにかく話が二転三転する。<br>それもより悲劇的に、無情にストーリーがすすむので、<br>思わず涙が出そうになることも。。<br><br>ただ、そういう劇的な内容で読者をひきつけようとするのではなく、<br>生きること、生きのびること、<br>という、どこか陽のものが底流に流れているのがこの小説のすごいところで、<br>弱いものが、どうであれ生をまっとうしようとする姿が、<br>良い悪いをこえて、力強くたちあがってきます。<br><br>貝合わせの描写が、出てくるたびに悲しく、<br>最後は圧倒的な、悲しいような、けれどうれしいようなそんな読後感でした。<br>
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    人の、パン以外の食べ物

    時代小説を読んでみようと不意に思いまして。医療業界で働いていると「赤ひげ先生」というたとえはよく聞くんですが、原典を知らない。そんな理由もあって読みました。江戸時代の庶民というか貧困層の、人情もので、悲しい話も多いです。赤ひげ先生が分かりやすい道徳的な医者なのではなく、怒りをかかえた(見ようによっては面倒くさい)不器用な反骨医師なのが、よかったです。予想外だったのが、取り上げられた病気。昔らしい、... <a href="https://blog-imgs-118-origin.fc2.com/k/a/k/kakko33/akahige.jpg" target="_blank"><img src="https://blog-imgs-118-origin.fc2.com/k/a/k/kakko33/akahige.jpg" alt="akahige.jpg" border="0" width="333" height="474" /></a><br><br><br>時代小説を読んでみようと不意に思いまして。<br><br>医療業界で働いていると「赤ひげ先生」というたとえはよく聞くんですが、<br>原典を知らない。<br>そんな理由もあって読みました。<br><br>江戸時代の庶民というか貧困層の、人情もので、悲しい話も多いです。<br>赤ひげ先生が分かりやすい道徳的な医者なのではなく、<br>怒りをかかえた(見ようによっては面倒くさい)不器用な反骨医師なのが、よかったです。<br><br>予想外だったのが、取り上げられた病気。<br>昔らしい、結核とか、そういうありがちな感染症ではなく、心の病が多かったこと。<br>貧困と心の病が密接につながっていることが、こんなに昔からすごく説得力のある形で、時代小説で描かれているとは。。<br>ネット界隈でよくつかう「メンヘラ」(←実はこの言葉嫌い、差別的なんだもん)なる現象の根っこは実は昔からある「貧困問題」なのでは、と<br>思えたことが発見でした。<br><br><br>
    322

    無意識に敵対するもの

    地元の一箱古本市で入手。一気に読みました。心理カウンセラーが、邪悪であることを1つの基準に、心理分析しており、興味深いのですが。邪悪な無意識に敵対するのは愛なんですよね。つまり、キリスト教的な人間観が土台なので、日本でも同じような論が成り立つかどうか。たとえばこの本に出てきた(筆者いわく、反社会的というわけでなく、ごくあたりまえにいる)邪悪な人々を、妖怪ウソツキ、みたいにくるりと物語でつつんでみたら... <div style="text-align: center;"><a href="https://blog-imgs-118-origin.fc2.com/k/a/k/kakko33/20171206132730d13.jpg" target="_blank"><img src="https://blog-imgs-118-origin.fc2.com/k/a/k/kakko33/20171206132730d13.jpg" /></a></div><br><br><br>地元の一箱古本市で入手。<br>一気に読みました。<br><br>心理カウンセラーが、邪悪であることを1つの基準に、心理分析しており、興味深いのですが。<br><br>邪悪な無意識に敵対するのは愛なんですよね。<br>つまり、キリスト教的な人間観が土台なので、日本でも同じような論が成り立つかどうか。<br><br>たとえばこの本に出てきた(筆者いわく、反社会的というわけでなく、ごくあたりまえにいる)邪悪な人々を、妖怪ウソツキ、みたいにくるりと物語でつつんでみたら、どうなるのかな…。
    320

    五号

    できました~作品を載せてます。迷うところのある作品なのですが、迷ってばかりではいつまでたっても形にできないと思い、今回載せることにしました。またいつか、別の形で、描けるといいな。人見知りさんばかりの同人誌にしては珍しく、文学フリマ大阪(9月14日)に参加します。あと、11月2日にドーンセンターで外部合評もします。よろしくお願いしますね。... できました~<br><br><a href="https://blog-imgs-67-origin.fc2.com/k/a/k/kakko33/DSC_0829.jpg" target="_blank"><img src="https://blog-imgs-67-origin.fc2.com/k/a/k/kakko33/DSC_0829.jpg" alt="DSC_0829.jpg" border="0" width="300" height="200" /></a><br><br>作品を載せてます。<br><br>迷うところのある作品なのですが、迷ってばかりではいつまでたっても形にできないと思い、<br>今回載せることにしました。<br>またいつか、別の形で、描けるといいな。<br><br>人見知りさんばかりの同人誌にしては珍しく、<br>文学フリマ大阪(9月14日)に参加します。<br>あと、11月2日にドーンセンターで外部合評もします。<br><br>よろしくお願いしますね。
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    すきま読書

    すきま読書の記録です。アンダー・ザ・ドーム 4 (文春文庫)(2013/11/08)スティーヴン キング商品詳細を見る内容(「BOOK」データベースより)ある晴れた日、田舎町チェスターズミルは透明の障壁によって外部から遮断された。上方は高空に達し、下方は地下深くまで及び、空気と水とをわずかに通す壁。2000人の町民は、脱出不能、破壊不能、原因不明の“ドーム”に幽閉されてしまった…。スピルバーグのプロダクションでTV化。恐怖の帝... すきま読書の記録です。<br><br><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4167812290/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51mG65sMuuL._SL160_.jpg" alt="アンダー・ザ・ドーム 4 (文春文庫)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4167812290/fc2blog06-22" target="_blank">アンダー・ザ・ドーム 4 (文春文庫)</a><br />(2013/11/08)<br />スティーヴン キング<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4167812290/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br><br><blockquote><p>内容(「BOOK」データベースより)<br>ある晴れた日、田舎町チェスターズミルは透明の障壁によって外部から遮断された。上方は高空に達し、下方は地下深くまで及び、空気と水とをわずかに通す壁。2000人の町民は、脱出不能、破壊不能、原因不明の“ドーム”に幽閉されてしまった…。スピルバーグのプロダクションでTV化。恐怖の帝王の新たなる代表作。全4巻。 </p></blockquote><br><br>こ、こわかった~。どうなるんだ~っと、一気に読みました。<br>でっかく広げた風呂敷の閉じ方は……。町の人がたくさん死にすぎなような。<br>悪役ジムの最後に味がありました。<br><br>*<br><br><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/415179851X/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/517Kxsr3FML._SL160_.jpg" alt="バッドタイム・ブルース 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/415179851X/fc2blog06-22" target="_blank">バッドタイム・ブルース 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕</a><br />(2013/07/10)<br />オリヴァー・ハリス<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/415179851X/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br><br><blockquote><p>内容紹介<br>人間、追い詰められれば妙案が浮かぶものだ。ギャンブルに取り憑かれて借金を重ねた刑事ニック。とうとう住む場所も失い、所持金も底をついた。もはやこれまでと覚悟を決めたとき、高級住宅地に一人住まいの金持ちが行方不明との一報が入る。担当をゲットしたニックは、要領よく金持ちの留守邸で寝泊まりするうち、彼に隠し財産があることを嗅ぎつける……事件を追いつつ、横領計画を進める、前代未聞の怪ヒーロー現わる! </p></blockquote><br><br>久しぶりに人情味、味わいのあるミステリを読んだなぁ。とても良かったです。<br>ニックのだめっぷりにドキドキはらはら、逃げ切れるわけないよ~! と思ってたら、ラストは意外な、けれど収まるところに収まる、良いエンディングで、面白かった! また読み直したくなるかも。よく練られたミステリだと思います。<br><br>*<br><br><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062633795/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51JAQM2N5KL._SL160_.jpg" alt="リスクが多すぎる (講談社文庫)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4062633795/fc2blog06-22" target="_blank">リスクが多すぎる (講談社文庫)</a><br />(1996/11)<br />ボブ バーガー<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062633795/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br><br><blockquote><p>内容紹介<br>「君が車にはねられる確率は20000分の1ぐらいだ」と言ったとたん依頼人の女は通りに飛び出し、そこにイエローキャブが急発進して女を宙に放りあげて逃げた。殺人だあ!?リスクを嫌う私だが、1分前に着手金をもらっていたし、引くに引けない気分。〈リスク理論の専門家〉デニーが大活躍するぐふふミステリー決定版!</p></blockquote><br><br>古本市で購入しました。すいすい読めました。<br>一直線なストーリーが楽だけど、物足りないような気もしたり。<br>とはいえ、デニーが憧れのフィリップ・マーロウみたいに恋人にもてて良かったです。<br>
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    治りかけた傷口にふれたくなること「魔法の樽 他十二篇 」(岩波文庫)マラマッド

    魔法の樽 他十二篇 (岩波文庫)(2013/10/17)マラマッド商品詳細を見る内容(「BOOK」データベースより)とりあえず、結婚だ。―宗教者をめざして勉強する青年は決断した。しかし現れた仲介業者がどうも怪しい。“樽いっぱい花嫁候補のカードだよ”とうそぶくのだが…。ニューヨークのユダヤ人社会で、現実と神秘の交錯する表題作ほか、現代のおとぎ話十三篇。*最近、一箱古本市というものに参加しまして、いやもう、本が読みたくなった... <table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4003234014/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51xQ3G8gmLL._SL160_.jpg" alt="魔法の樽 他十二篇 (岩波文庫)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4003234014/fc2blog06-22" target="_blank">魔法の樽 他十二篇 (岩波文庫)</a><br />(2013/10/17)<br /><a href="https://blog.fc2.com/tag/%E3%83%9E%E3%83%A9%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%89" class="tagword">マラマッド</a><br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4003234014/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br><br>内容(「BOOK」データベースより)<br>とりあえず、結婚だ。―宗教者をめざして勉強する青年は決断した。しかし現れた仲介業者がどうも怪しい。“樽いっぱい花嫁候補のカードだよ”とうそぶくのだが…。ニューヨークのユダヤ人社会で、現実と神秘の交錯する表題作ほか、現代のおとぎ話十三篇。<br><br>*<br><br>最近、<a href="http://shimamotonokaeru.blogspot.jp/" target="_blank" title="一箱古本市">一箱古本市</a>というものに参加しまして、<br>いやもう、本が読みたくなった、書きたくなった! 時間がないとか言ってるばあいじゃないな!<br>…と、刺激的で、楽しかったです。<br><br>その古本市の期間、<a href="http://walkingreader.blog60.fc2.com/" target="_blank" title="近所の本屋さん">近所の本屋さん</a>が、箱主の撰書コーナーをつくってくださいました。<br>そこで選んだのが以前紹介した、アリスモンローの「小説のように」と、最近読んだ、<a href="https://blog.fc2.com/tag/%E3%83%9E%E3%83%A9%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%89" class="tagword">マラマッド</a>の「魔法の樽」です。<br><br>そう、「魔法の樽」、とてもよかったのです。<br>覚えのある痛み、覚えのあるひりひりを、どきどきしつつそっとなぞりなおすような気持で読みました。<br><br>すっかり乱れた気持ちにとらわれ、熱くなった頭で眠れなくなってしまった夜、<br>どうにも止まらずああでもこうでもと黒い思いがもやもやと膨らんでしまう、そういうみじめな瞬間を、<br><a href="https://blog.fc2.com/tag/%E3%83%9E%E3%83%A9%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%89" class="tagword">マラマッド</a>はぐっさりと描きだします。<br>読んでいて、とてもいたいのが、きもちいい、感じなのです。<br><br>たとえば「牢獄」という短編では、<br><br>父親に勧められて結婚して、周囲の状況に促されるように、儲からない菓子屋を経営しているトミーは、<br>毎週、色つきティッシュを買いにきている10歳の女の子が、キャンディケースの中から、そっとチョコバーを取り出しているのを見つけます。<br>つまり少女は万引きしているのです。<br><br>母親に頼まれたらしいティッシュを買うとき、毎回少女が万引きしていることに気付いたトミーは、<br>しかし、すぐに少女を追及できません。<br>子供のころ、警官から自分をかばってくれたドム伯父さんのことを思い出したトミーは<br><br><blockquote><p>この子のためになにかしてやらないといけない。悪の道から抜け出せなくなって、まだこれからという人生を今から自分で台無しにしてしまわないように警告してやらねばならないと思った。彼の思いはたいへん強いものだった。だが、戻ってみるとあまりに時間がかかったせいか女の子は怯えているふうであった。彼女の目に浮かんだ恐怖の色に彼もひるみ、何も言うことができなくなった。<br></p></blockquote><br>悩んだトミーは、少女に言うべき言葉を、考え抜いて用意します。しかし二度目、やはり言葉が出てきません。<br>次にトミーは少女がもう万引きできないようにキャンディーケースを空にし、そして時間がたったときに、やめて偉かったというふうに伝えようと計画します。ところが三度め、少女は隣のケースに手を伸ばし、飴玉を持っていってしまいます。<br>そして四度目、上の棚はすっかりからなのに、少女は下の棚に手を伸ばします。<br>五度めには、トミーが用意したあめ玉のトレイの下の小銭には触れもせず、やはりあめ玉を取るのでした。<br><br>ここまで読むと、トミーがもはや何をしたいのか、わからなくなってくる感じですが、トミーは悩み続けているのです。<br>奥さんに様子がおかしいと疑われるほどに。<br>そしてトミーは、菓子の箱のなかのチョコバーに手紙を仕込みます。<br><br><blockquote><p>「もうやめなさい。さもないと一生後悔するよ」差出人を「友より」とするか、「君の友より」とするか迷い、結局「君の友より」とした。<br>これが金曜のことである。トミーは月曜まで待ちきれなかった。ところが月曜になってみると、女の子は現れない。かなり待ったが、そのうちにローザが二階から下りてきたのでトミーは二階にあがることになった。女の子はまだ来ない。がっかりだった。今まで来ないことはなかったのに。彼は靴のままベッドに横たわり、天井を見上げた。傷つけられた気分だった。自分はとんだお人よしだった。別の店をカモにすることにしたから用済みになったのだ。</p></blockquote><br><br>と、トミーはどんどん落ち込んでいきます。この落ち込み、万引きの被害にあわなくなったんだから喜べばいいのに、そうは思えない、トミーの思い入れ。わかるわかると、痛いような、面白いような気持で読んでいくと、<br>結局、妻であるローザが少女の万引きに気付き……。<br><br>あまりにも人間くさい結末が待っています。ぜひ、読んでくださいね。<br><br>そのほか、「はじめの七年」「天使レヴィン」「「ほら、鍵だ」」「最後のモヒカン族」「魔法の樽」がとりわけ好みでした。<br>
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    育児疲れに対抗できる?

    少しずつ読んでいる本はどういうわけか推理小説です。多分、育児に追われている今、らくーに読みたいのでしょうね。いい具合に気分転換できます。そのなかからいくつか紹介を。血霧(下) (講談社文庫)(2012/12/14)パトリシア・コーンウェル商品詳細を見るこのシリーズ、新刊が出るたびに迷いつつ結局手にとってますが、今回は割合に好みというか、面白かったです。事件が同時進行で進んでいく臨場感が半端なくって。ボツリヌス毒素... 少しずつ読んでいる本はどういうわけか推理小説です。<br><br>多分、育児に追われている今、らくーに読みたいのでしょうね。<br>いい具合に気分転換できます。<br>そのなかからいくつか紹介を。<br><br><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062774364/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/61LH54zR05L._SL160_.jpg" alt="血霧(下) (講談社文庫)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4062774364/fc2blog06-22" target="_blank">血霧(下) (講談社文庫)</a><br />(2012/12/14)<br />パトリシア・コーンウェル<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062774364/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br><br>このシリーズ、新刊が出るたびに迷いつつ結局手にとってますが、<br>今回は割合に好みというか、面白かったです。<br>事件が同時進行で進んでいく臨場感が半端なくって。<br>ボツリヌス毒素ってそんなに怖いの? ボトックス注射に使われているのに??<br>と思わず調べてしまいました。<br><br><br><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4151798021/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51Yi-6QRLPL._SL160_.jpg" alt="追跡者たち(下) 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4151798021/fc2blog06-22" target="_blank">追跡者たち(下) 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕</a><br />(2013/06/21)<br />デオン・メイヤー<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4151798021/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br><br>スケールが大きい!<br>一気に集中して読めばもっと面白かったのかもしれないですが、<br>細切れ読書なので、事情がわからなくなりがちで、困りました(笑)<br>けど、最後は気持ちよくびっくりさせられました。<br>アフリカが舞台っていうのが味わいで。<br>地図帳を広げながら読みました。<br>もっと南アフリカ事情に詳しければ、より深く楽しめたのかもしれません。<br><br>あと、こういうのも最近読みました。<br><br><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4794218796/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51Fk5D8n68L._SL160_.jpg" alt="文庫 銃・病原菌・鉄 (下) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4794218796/fc2blog06-22" target="_blank">文庫 銃・病原菌・鉄 (下) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)</a><br />(2012/02/02)<br />ジャレド・ダイアモンド<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4794218796/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br><br>ちょっとくどいけど、面白かった~。<br>文明の差→人口、生産力、病気に対する免疫の差→農業や牧畜などの差→気候、地理的条件の差。<br>そうやって世界地図を見直すと、あれこれ考えさせられます。<br><br>*<br><br>さてさて、お知らせです!<br><br>私の所属している同人誌の4号が出来上がりました。<br>今回は私も作品を出しています。<br>どきどきどき。<br>もし興味のある奇特なかたがいらっしゃったら、<a href="http://ignea.exblog.jp/" target="_blank" title="こちら">こちら</a>で、お問い合わせくださいませ。<br><br>
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    気がつくと

     ぼんは一歳四ヶ月になりました。 早い~。 前回の更新が一月だから、大分間が空いてしまいました。 色々とお知らせしていきたいこともある今日このごろ。 とりあえず今日はお久しぶりの挨拶として、 最近のぼんのヘビーローテーションを…    でんしゃでいこうでんしゃでかえろう(2002/01/01)間瀬 なおかた商品詳細を見る ↑どこに電車があるか見つけるのが楽しいようです。  カンカンカンでんしゃがくるよ (のりもの...  ぼんは一歳四ヶ月になりました。<br> 早い~。<br><br> 前回の更新が一月だから、大分間が空いてしまいました。<br> 色々とお知らせしていきたいこともある今日このごろ。<br><br> とりあえず今日はお久しぶりの挨拶として、<br> 最近のぼんのヘビーローテーションを…  <br> <br> <table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4893254898/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51G88ACJDZL._SL160_.jpg" alt="でんしゃでいこうでんしゃでかえろう" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4893254898/fc2blog06-22" target="_blank">でんしゃでいこうでんしゃでかえろう</a><br />(2002/01/01)<br />間瀬 なおかた<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4893254898/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br><br> ↑どこに電車があるか見つけるのが楽しいようです。<br> <br><br> <table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4406018123/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51STFEJVNQL._SL160_.jpg" alt="カンカンカンでんしゃがくるよ (のりものだいすき)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4406018123/fc2blog06-22" target="_blank">カンカンカンでんしゃがくるよ (のりものだいすき)</a><br />(1990/02)<br />津田 光郎<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4406018123/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br><br> ↑何がツボなのか、ひたすら踏切を指差しています。<br> <br> ではでは~
    • Date : 2013-10-11 (Fri)
    • Category : 絵本
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    引っ越し読書

    ぼんがはいはいをしたりするスペースがなさすぎたのと、条件がすごくいい部屋が見つかったのもあって、先月、引っ越しをしました。まだ片付いていません~。たくさんの本を整理しつつ荷造りし、荷ほどきしてまた整理し、という日々なのですが、そういうときってながーく読んでいない、けど好きで捨てられない、そんな本が出てきて、あー、とか言いながら、ついつい手を止めて、読み始めてしまうんですよね。というわけで、ここ一カ... ぼんがはいはいをしたりするスペースがなさすぎたのと、<br>条件がすごくいい部屋が見つかったのもあって、<br>先月、引っ越しをしました。<br>まだ片付いていません~。<br><br>たくさんの本を整理しつつ荷造りし、荷ほどきしてまた整理し、という日々なのですが、<br>そういうときってながーく読んでいない、けど好きで捨てられない、<br>そんな本が出てきて、あー、とか言いながら、ついつい手を止めて、読み始めてしまうんですよね。<br><br>というわけで、ここ一カ月は、引っ越しの箱のなかからひっぱりだして再読することが多かったので、<br>それらの本をまとめて紹介します。<br><br><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4001109832/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/21M2J6NW22L._SL160_.jpg" alt="ホビットの冒険" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4001109832/fc2blog06-22" target="_blank">ホビットの冒険</a><br />(1983/09/30)<br />J.R.R.トールキン<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4001109832/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br>↑<br>映画化に合わせて新訳が出ましたね。<br>新訳本の注釈の量に心そそられながらも、今のところ瀬田訳に忠誠を尽くしています。<br>でも多分、そのうち買っちゃうな~<br>大分細かいところを忘れていたのですが、ビヨルンのことはよく記憶に残っていて、<br>今回もビョルンが登場する場面が楽しかった~<br>あとなぜガンダルフがホビット族を、それもビルボを選んだのか、今一つ説得力がないのですが、<br>指輪物語の追補編にそのあたりの事情が載っていたはずと、探し始めたりしてきりがなくなりました…<br><br><br><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4167275511/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51lg23azTXL._SL160_.jpg" alt="レッド・オクトーバーを追え (上) (文春文庫 (275‐51))" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4167275511/fc2blog06-22" target="_blank">レッド・オクトーバーを追え (上) (文春文庫 (275‐51))</a><br />(1985/12)<br />トム・クランシー<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4167275511/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br>↑<br>有名なライアンシリーズの原点ですね。<br>シリーズを全部読んでいるわけではないのですが、一作目のこれは特に好きで、今も処分できずにいます。<br>もはや歴史になっている米ソの冷戦時代を背景にしています。<br>イデオロギーや、生い立ちや、国や、そういう背景が全く違う人々が、<br>迎え入れるために、あるいは戦うために、相手を理解しようと努めるところが、妙に心に響くんです。<br>群像劇ですが、一人ひとりの人間味がよく描かれているなぁと思います。<br><br><br><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4102001034/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51IrOzF%2BjkL._SL160_.jpg" alt="車輪の下 (新潮文庫)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4102001034/fc2blog06-22" target="_blank">車輪の下 (新潮文庫)</a><br />(1951/12/04)<br />ヘルマン ヘッセ<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4102001034/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br>↑<br>大学受験前に読んで、受験前に読むべきじゃなかったなぁと、しみじみ思ったのを思い出しました。<br>今回、再発見したのは自然描写の美しさ。<br>魚つりの様子とか、柔らかな光に照らされた、水や木々の光景が目の前に浮かんでくるようです。<br>その生命感が、主人公のたどる道筋と、切ない対照になっているのだなぁと思いました。<br><br><br><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150704511/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/514cC6mne3L._SL160_.jpg" alt="長いお別れ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-1))" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4150704511/fc2blog06-22" target="_blank">長いお別れ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-1))</a><br />(1976/04)<br />レイモンド・チャンドラー<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150704511/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br>↑<br>年をとって感じられるようになった小説です。<br>初めて読んだ時は、主人公が何を思って行動しているのかがわからなかった~。<br>今回も、やっぱりちょっと、なんでそこでそう動くの? と謎めいて感じられるところもあったのですが、<br>でも、おおむね共感できました。<br>特にラスト、マーロウの失望というか寂しさにしみじみ。<br>あと少しの謎は男と女の違いということで、置いておきたいような気もします。<br><br><br>上以外にも、「小公女」とか漱石の「三四郎」とかを読み返しました。<br>こういう大掃除読書というか、引っ越し読書というか、時を経た読書、たまにはいいですね。<br>感じ方の変化にしみじみします。<br>(引っ越しは大変だから、あんまししたくないですけどね)<br>
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    読み聞かせ道は楽しくも険し「よ・だ・れ」小風さち文 /及川賢治絵(福音館書店)

    よ・だ・れ小風さち文 /及川賢治絵「あーちゃんがわらうとよだれがでます。たあ たあ たあ」。赤ちゃんは笑ったり怒ったり泣いたり、表情がくるくる変わりますが、そのたびに出るのがよだれ。よだれを様々な擬音語で表現した小風さちさんの独創的な言葉と、100%ORANGEの及川賢治さんが描く、赤ちゃんの表情がたまらなくかわいい絵本です。 *さて、最近のぼんですが、寝がえりの進歩はストップ状態。うつぶせが嫌いみたいで、すぐ... <br><a href="https://blog-imgs-55-origin.fc2.com/k/a/k/kakko33/813022_p.jpg" target="_blank"><img src="https://blog-imgs-55-origin.fc2.com/k/a/k/kakko33/813022_p.jpg" alt="813022_p.jpg" border="0" width="115" height="121" /></a><br><br>よ・だ・れ<br><br>小風さち文 /及川賢治絵<br><br>「あーちゃんがわらうとよだれがでます。たあ たあ たあ」。赤ちゃんは笑ったり怒ったり泣いたり、表情がくるくる変わりますが、そのたびに出るのがよだれ。よだれを様々な擬音語で表現した小風さちさんの独創的な言葉と、100%ORANGEの及川賢治さんが描く、赤ちゃんの表情がたまらなくかわいい絵本です。 <br><br>*<br><br><br>さて、最近のぼんですが、寝がえりの進歩はストップ状態。<br>うつぶせが嫌いみたいで、すぐ戻っちゃうし、自分からはなかなか寝返らない。<br>親とおなじで、スポーツ嫌いのインドア派なのか? 食いしん坊なのか?<br>順調に離乳食は楽しんでいるし、毎日たまのようなよだれが、ばーばーです。<br><br>うえの、こどものとも、0.1.2. のシリーズは、シンプルなつくりで、<br>0歳児にも読み聞かせしやすくていいです。<br>とくにこの絵本は大きな子供の顔の絵で、ひたすら「よだれ」を追う内容です。<br>この大きい女の子の顔の絵が好きみたいで、ぼんも満足げに声をあげていました。<br><br>ただですね、擬音がとても変わってるの。<br><br>たとえば、<br>笑う時のよだれは「たあ たあ たあ」<br>怒ると「ぷぅいぷぅい、ちょちょちょ」<br><br>この擬音語を、できるだけ気持ちをふりきって、発して見せるのですが。<br>それで、ぼんの反応が特に変わらないのが寂しい。<br>今後の読み聞かせのために、ふりきれた演技力を手に入れようと精進する今日この頃です。
    • Date : 2012-12-12 (Wed)
    • Category : 絵本
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    たとえば、お前が大人になる前に原発をなくしてやるからね、と願うこと「反貧困―「すべり台社会」からの脱出 」(岩波新書)湯浅 誠

    反貧困―「すべり台社会」からの脱出 (岩波新書)(2008/04/22)湯浅 誠商品詳細を見る内容(「BOOK」データベースより)うっかり足をすべらせたら、すぐさまどん底の生活にまで転げ落ちてしまう。今の日本は、「すべり台社会」になっているのではないか。そんな社会にはノーを言おう。合言葉は「反貧困」だ。貧困問題の現場で活動する著者が、貧困を自己責任とする風潮を批判し、誰もが人間らしく生きることのできる「強い社会」へ向... <table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4004311241/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41CzMRw16zL._SL160_.jpg" alt="反貧困―「すべり台社会」からの脱出 (岩波新書)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4004311241/fc2blog06-22" target="_blank">反貧困―「すべり台社会」からの脱出 (岩波新書)</a><br />(2008/04/22)<br />湯浅 誠<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4004311241/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br><br>内容(「BOOK」データベースより)<br>うっかり足をすべらせたら、すぐさまどん底の生活にまで転げ落ちてしまう。今の日本は、「すべり台社会」になっているのではないか。そんな社会にはノーを言おう。合言葉は「反貧困」だ。貧困問題の現場で活動する著者が、貧困を自己責任とする風潮を批判し、誰もが人間らしく生きることのできる「強い社会」へ向けて、課題と希望を語る。<br>著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)<br>湯浅/誠<br>1969年生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得退学。1995年より野宿者(ホームレス)支援活動を行う。現在、反貧困ネットワーク事務局長、NPO法人自立生活サポートセンター・もやい事務局長ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) <br><br>*<br><br>選挙に向けてあれこれ考えて、あれやこれや再読しているのですが、そのうちの一冊です。<br>考え過ぎて、頭が痛くなりました。<br><br>4年前、つまり311の前、初めてこの本を読んだ時、<br>反貧困ネットワークなどなど、私と近い年齢の方々が、果敢に日本社会を良くしようと活動されていることを知り、<br>励まされると同時に、これ以上ひどい世の中にならないように、とあれこれ思ったものですが、<br>想像をはるかに超えたひどいことが、まだまだ続きましたね。<br><br>改めて本書を読んだ後、<br>グレイスペイリーの「<a href="http://kakko33.blog137.fc2.com/blog-entry-12.html" target="_blank" title="wants">wants</a>」を、読み返しました。<br><br><blockquote><p>しかし私にだって、欲しいものや望むことはあるのだ。<br> たとえば私は別の人格に生まれ変わりたい。私はこれらの二冊の本をちゃんと二週間以内に図書館に返却できるようなきちんとした女になりたい。私は、学校制度を改革できたり、この愛しき都会の真っ只中が抱える諸問題について財政監査委員会で発言したりするくらいの、有力な市民になりたい。<br> 私は子供たちに約束したのだ。お前たちが大人になる前に戦争を終わらせてやるからね、と。</p></blockquote><br><br>この短編は折々読み返すんですが、そして「たとえば私は別の人格に生まれ変わりたい」以降を、<br>自分自身の欲望で言いなおしたりするんですが、<br>初めて、「私は子供たちに約束したのだ。お前たちが…」というくだりが胸に突き刺さりました。<br>私はすでにこれからの社会に責任を担う立場なんだと思ったり。<br><br>でもって、いつものように小さい声で、いろいろに言いなおします。<br><br>お前が大人になる前に、<br>お前が大人になるまでに、<br><br>皆さんならなにを願いますか?<br>
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    ゾンビの次は殺人「高慢と偏見、そして殺人」 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)P・D・ジェイムズ

    高慢と偏見、そして殺人〔ハヤカワ・ミステリ1865〕 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)(2012/11/09)P・D・ジェイムズ商品詳細を見る内容紹介【ロマンス小説の古典『高慢と偏見』の続篇に、ミステリの巨匠P・D・ジェイムズが挑む! 】 紆余曲折の末にエリザベスとダーシーが結婚してから六年。二人が住むペンバリー館では平和な日々が続いていた。だが嵐の夜、一台の馬車が森から屋敷へ向けて暴走してきた。馬車に乗っていたエリザベス... <table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150018650/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51M27FMakuL._SL160_.jpg" alt="高慢と偏見、そして殺人〔ハヤカワ・ミステリ1865〕 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4150018650/fc2blog06-22" target="_blank">高慢と偏見、そして殺人〔ハヤカワ・ミステリ1865〕 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)</a><br />(2012/11/09)<br />P・D・ジェイムズ<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150018650/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br><br>内容紹介<br>【ロマンス小説の古典『高慢と偏見』の続篇に、ミステリの巨匠P・D・ジェイムズが挑む! 】 紆余曲折の末にエリザベスとダーシーが結婚してから六年。二人が住むペンバリー館では平和な日々が続いていた。だが嵐の夜、一台の馬車が森から屋敷へ向けて暴走してきた。馬車に乗っていたエリザベスの妹リディアは、半狂乱で助けを求める。家人が森へ駆けつけるとそこには無惨な死体と、そのかたわらで放心状態のリディアの夫ウィッカムが……殺人容疑で逮捕されるウィッカム。そして、事件は一族の人々を巻き込んで法廷へ!<br>出版社からのコメント<br>サマセット・モームが『世界の十大小説』に選び、夏目漱石も『文学論』で絶賛した名作『高慢と偏見』の続篇で、また同時にスリリングな歴史ミステリでもあります。 <br><br>*<br><br>少し前に、<a href="http://kakko33.blog137.fc2.com/blog-entry-121.html" target="_blank" title="「高慢と偏見とゾンビ」">「高慢と偏見とゾンビ」</a>という「高慢と偏見」のパロディ小説があり、<br>またまた、<a href="http://kakko33.blog137.fc2.com/blog-entry-54.html" target="_blank" title="「続 高慢と偏見」">「続 高慢と偏見」</a>というのもありました。<br><br>「高慢と偏見とゾンビ」は、あの名台詞が、人物が、こんなことになっちゃった! と笑いながら読みましたし、<br>「続 高慢と偏見」は、辛辣な人間観察は結婚まではいいけど、結婚してからはまずいのね、と皮肉に思ったことを覚えています。<br>けど正直どっちも楽しかったけど、原典の息遣いを感じられる、というわけにはいかなかったです。<br>(まあ、「ゾンビ」にそれは期待しませんが…<br><br>さて、PDジェイムスの小説は実は「女には向かない職業」しか読んだことがありません。<br>しかも、大分昔なので、どんなだったか記憶が怪しい。<br>PDジェイムスって何歳?とびっくりしたぐらいです。(実際、今、92歳らしいですね。<br>そんなミステリ作家の大御所が2世紀前のロマンス&ホームドラマである「<a href="http://kakko33.blog137.fc2.com/blog-entry-122.html" target="_blank" title="高慢と偏見">高慢と偏見</a>」の続編を書く、というだけで、なんだか心温まってしまった私。<br>オースティンの小説は普遍的なガールズトークが集約されていると思っているんですが、きっとその意見にはPDジェイムスも賛成してくれるのではないでしょうか。<br><br>でもって内容なのですが、とても楽しかったです。<br>高慢と偏見で、ちらっと出てくる何だか気になる人物、フィッツ・ウイリアム大佐とかヤング夫人に光が当てられていたのも面白いし、<br>ウィッカムとかリディアとか、各登場人物の個性もそのままに膨らんでいるのがとても良かった!<br>オースティンの「高慢と偏見」のよさはなんといっても辛辣なまでの人間観察なのですが、今作は、その人間観察が十全に生かされていて、いかにもあの人物なら、こうなっていきそうというその後が用意されているんですね。懐かしい友達たちの近況を聞くような気持ちになりました。<br>あと、「<a href="http://kakko33.blog137.fc2.com/blog-entry-93.html" title="説得">説得</a>」とか「エマ」とかの、他のオースティンの作品の人物がちらっと出てきたり。<br>うーん。よくできてたな~。<br><br>ミステリとしてのしかけは、どっちかというと単純で、ウイッカムのキャラクターによってたつストーリーになっています。原典の家庭小説という性格がそのまま生かされているというか。<br>それだけに、正直、原典を読まずに楽しめるか疑問です。<br>でも、エリザベスとダーシーのことが好きなら、二人のその後を心から満喫できると思います。<br><br>たとえばエリザベスとダーシーの過去、つまりは原典の内容を、エリザベスが回想するシーンで、二人が結局は短期間のうちに、「高慢と偏見」を克服し、恋を成就させたことを<br><br><blockquote><p>これが小説だったら、もっとも才能ある作家ですら、そんなに短期間に高慢が抑えこまれ、偏見が克服されたことを説得力をもって描けただろうか?</p></blockquote><br><br>と自問するところがあります。<br>いやいやもともと小説だからと思いつつ、これは作者の、オースティンに対する敬意の表明なのだろうな、と感じました。<br><br>人間味あふれるたくさんの人物を書きわけ、その裏も表もくっきりと立ち上げたオースティン、と<br>それらの人物の造形を損なうことなく、むしろまっとうに膨らませて、家庭小説とをミステリとを両立させたPDジェイムス。<br>時代を超えた二人の女性作家の才能の競演を楽しく堪能しました。<br><br><br><br>
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    「自己愛な人たち」春日武彦 (講談社現代新書)

    自己愛な人たち (講談社現代新書)(2012/06/15)春日 武彦商品詳細を見る内容説明「自己愛というものはいまひとつつかみどころがなく、またこの言葉に対する反応も一定せず、人それぞれといった傾向が強いように思われる。…きわめて人間くさく、しかも根源的な要素に違いなく、ならばさまざまな側面が自己愛には備わっていることになる。そうでなければ、人間はもっと単純で薄っぺらで退屈な存在でしかあるまい。…」著者の春日武彦氏... <table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062881608/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/31UOrRDWk%2BL._SL160_.jpg" alt="自己愛な人たち (講談社現代新書)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4062881608/fc2blog06-22" target="_blank">自己愛な人たち (講談社現代新書)</a><br />(2012/06/15)<br />春日 武彦<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062881608/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br><br>内容説明<br>「自己愛というものはいまひとつつかみどころがなく、またこの言葉に対する反応も一定せず、人それぞれといった傾向が強いように思われる。…きわめて人間くさく、しかも根源的な要素に違いなく、ならばさまざまな側面が自己愛には備わっていることになる。そうでなければ、人間はもっと単純で薄っぺらで退屈な存在でしかあるまい。…」著者の<a href="https://blog.fc2.com/tag/%E6%98%A5%E6%97%A5%E6%AD%A6%E5%BD%A6" class="tagword">春日武彦</a>氏はこう述べています。<br><br>自分を大事にできなければ、生きづらいし、他人を大事にすることもできません。けれども、反対に、自分の中で自己愛をいい按配にコントロールできなければ、どこか独りよがりになってしまうし、やはり生きづらいし、人間関係でも、相手にじわじわストレスを与えることになってしまいます。<br>そんなふうにつきあいかたが難しいのが、自己愛なのです。<br><br>本書では、著者自身の経験から文学作品まで、自己愛にどうも折り合いがつけられない困った人たちのエピソードを通して、自己愛について探究していきます。「ああ、こんな人いるいる!」と思いながら、どこか自分の心の中も覗き込むことにもなる、そんなエッセイです。<br><br>*<br><br>ああ、面白かった。<br>この著者の文章は、シニカルにコーティングされているところが暑苦しくなくていいですね。、<br>けれど根っこにはやさしい願いが感じられます。<br><br>さて、テーマは自己愛。<br>私自身は、自己愛というのは健全に機能してこそのものととらえてたのですが、<br>ここでは自己陶酔、わがまま、自意識過剰、などなどを引き起こすそういう欲求について、<br>自己愛としてひとくくりにしています。<br>というのも、わがまま勝手で嫌われる人でも誇りや自尊心がなければ生きてはいけないわけで、<br>私にもあなたにも、自己愛は良いようにも悪いようにも作用しうる、という立ち位置なのです。<br>なるほど。<br>そして読んでいると、こういうとこ私にもあるある! と、時に身につまされます。<br>自己愛をどう治めるか。じたばたする人間模様を、さまざまに考えることができました。<br><br>そのほか、たくさんの小説が引用されているのが楽しくて、私にとってはちょっとした小説紹介本でもあります。<br>たのえばマリスマンローの「小説のように」に収められている衝撃の短編「次元」(妻を思い通りに支配できなかった腹いせに子供を殺し、「おまえのせいだ」って言っちゃう恐怖の夫)も引用されていて、<br>あの小説を読んでいたときの、なんとも整理されない気持ちの乱れについて、色々考えさせられました。<br><br>
    • Date : 2012-12-02 (Sun)
    • Category : 精神科
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    「ひきこもりはなぜ「治る」のか?」 (ちくま文庫)斎藤環

    ひきこもりはなぜ「治る」のか?: 精神分析的アプローチ (ちくま文庫)(2012/10/10)斎藤 環商品詳細を見る内容説明「ひきこもり」研究の第一人者の著者が、ラカン、コフート等の精神分析理論でひきこもる人の精神病理を読み解き、家族の対応法を解説する。内容(「BOOK」データベースより)「ひきこもり」の治療や支援は、どのような考えに基づいて行われているのだろうか。その研究の第一人者である著者が、ラカン、コフート、クラ... <table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480429956/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51hjt%2BZ2TPL._SL160_.jpg" alt="ひきこもりはなぜ「治る」のか?: 精神分析的アプローチ (ちくま文庫)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4480429956/fc2blog06-22" target="_blank">ひきこもりはなぜ「治る」のか?: 精神分析的アプローチ (ちくま文庫)</a><br />(2012/10/10)<br />斎藤 環<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480429956/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br><br>内容説明<br>「ひきこもり」研究の第一人者の著者が、ラカン、コフート等の精神分析理論でひきこもる人の精神病理を読み解き、家族の対応法を解説する。<br>内容(「BOOK」データベースより)<br>「ひきこもり」の治療や支援は、どのような考えに基づいて行われているのだろうか。その研究の第一人者である著者が、ラカン、コフート、クライン、ビオンの精神分析家の理論を用いて、「ひきこもり」の若者かたちの精神病理をわかりやすく解説する。なぜ、彼らはひきこもるのか?家族はどのように対応すればよいのか?「ひきこもり」に対する新たな視点が得られる。 <br><br>*<br><br>ひきこもりの当事者や家族はもちろん、<br>ひきこもりの方や家族を支援している人、<br>あるいはひきこもりでなくても家族相談などに従事している人にお勧めです。<br><br>基本的な支援の考え方が、ラカンやコフートといった精神分析の立場で解説されます。<br><br>欲望は他者と交換しながら育つこと、<br>支援において(子育てにおいて)、正論はあまり役に立たないこと、<br>頭の中を複雑にしながら、現状維持をよしとしている姿勢の価値、<br>そして、面接のフロー体験……。<br><br>ゆっくりきちきちと論が組み立てられていて、<br>なんとなく肌で知っていることを、改めて整理してもらったような読後感でした。<br><br><br>
    • Date : 2012-11-29 (Thu)
    • Category : 精神科
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    傷跡とともに、遅れて小さな声で語られること「話してあげて、戦や王さま、象の話を」マティアス・エナール

    話してあげて、戦や王さま、象の話を(2012/10/10)マティアス・エナール商品詳細を見る内容紹介トルコのスルタンから橋の設計を依頼されたミケランジェロが異国の街イスタンブールで見たものは──史実を基に芸術家の内面と愛の神秘を描き、「高校生が選ぶゴンクール賞」に輝いた傑作。内容(「BOOK」データベースより)イスタンブル―若き日のミケランジェロを魅了した夢の街。トルコのスルタンから、金角湾に架ける橋の設計を依頼さ... <table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4309206050/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/61RNJ9jHxZL._SL160_.jpg" alt="話してあげて、戦や王さま、象の話を" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4309206050/fc2blog06-22" target="_blank">話してあげて、戦や王さま、象の話を</a><br />(2012/10/10)<br /><a href="https://blog.fc2.com/tag/%E3%83%9E%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%AB" class="tagword">マティアス・エナール</a><br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4309206050/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br><br>内容紹介<br>トルコのスルタンから橋の設計を依頼されたミケランジェロが異国の街イスタンブールで見たものは──史実を基に芸術家の内面と愛の神秘を描き、「高校生が選ぶゴンクール賞」に輝いた傑作。<br>内容(「BOOK」データベースより)<br>イスタンブル―若き日のミケランジェロを魅了した夢の街。トルコのスルタンから、金角湾に架ける橋の設計を依頼されたミケランジェロ。アヤソフィアが輝き、薔薇とジャスミンと潮の香漂う異国の街を、橋のイメージを模索しつつ彷徨う彼が見たものは―史実を基に、芸術家の内面と愛の神秘を美しく描きだす小説。「高校生が選ぶゴンクール賞」受賞作。 <br><br>*<br><br>印象的なタイトルと表紙に惹かれて、図書館で借りました。<br>読み終わって、あらー、これは読み返したくなるかも、とちょっと困ったり。<br><br>というのも、不思議な読後感だったんです。<br><br>どんな内容かというと、<br>主人公のミケランジェロは教皇が仕事の対価を払い渋るのに嫌気がさして、<br>トルコのスルタンから、金角湾に架ける橋の設計という大仕事を依頼され、引き受けます。<br>イスタンブールではメシヒという詩人が仕事や生活の段取りをしてくれ、ミケランジェロとの友情を育みます。<br>さて、毎日デッサンばかりを繰り返し、なかなか仕事にとりかからないミケランジェロ。<br>メシヒは心配しますが、ミケランジェロはこの都市のマチエールをつかむ必要があると思っているのです。<br>そして歓迎の宴会で男か女かわからない歌い手に、ミケランジェロは強く惹かれていき……。<br><br>と、ストーリーはくっきりしていて、この若き芸術家が異国でどう使命を果たすのか、と興味深いのですが。<br>この読後感はストーリーからくるものじゃないんです。<br>というのは、実はこの小説、冒頭から女性か男性かわからない歌い手で踊り子(レコンキシタ、つまりキリスト教徒のイスラム侵略から逃れてきたらしい両性具有者)の語りがずっと挿入されているのです。こんなふうに、<br><br><blockquote><p>あなただって、わたしの声を、あなたが欲したこの身体を、あなた自身の震え、その逡巡を忘れてしまうでしょう。それらを少しでも覚えていてくれたらいいのに。わたしの一部を持っていってくれたら。わたしの遠い故国がわずかでも伝えられれば。(略)男たち、この子供たちは、城や寺院を築き上げることで空虚に応える。物語にしがみつき、軍旗のように自分の前に掲げる。それぞれが自分の物語を作り出し、それを共有する群衆たちとつながろうとする。戦や、王や、象や他のすばらしい生き物について話すことで群衆たちの心をつかむ。死を超えて存在する幸福、誕生に先立つ生き生きとした光、彼らのまわりを回る天使たち、自分たちをおびやかす悪魔たち、それから愛、愛、この忘却と飽満の約束。それら全てを彼らに話してあげれば、彼らはあなたを愛するでしょう。あなたを神とも敬うでしょう。でもあなたはいずれ知ることになるでしょう、今あなたはここでわたしのすぐ近くにいるのだから、あなた、偶然がわたしの腕の中に送り込んだ、ひどい臭いのする西欧人のあなた、あなたは、それら全ては夜の終わることのない苦悩を隠す、芳香に満ちたヴェールに過ぎないということをいずれ知ることになるでしょう。</p></blockquote><br><br>この語り手が何者なのか、何を望んでいるのかといったことは、最初のほうは分かりません。<br>けれども最後には、その語りにミケランジェロのストーリーが追いつき繋がることで、話は大きく展開します。<br>そして、どきどきしながら読みすすめ、最後のページをめくり終わった後も、<br>ずっとその女性か男性かわからない歌い手のささやき声が聞こえてくるような感じがします。<br>その声は、中世と近代の、ヨーロッパとアジアの、イスラムとキリスト教の、女と男のはざまにあって、<br>失われた子供時代、滅ぼされた国土、衰えた愛、忘れられた物語、をささやいているのです。<br><br>小説は次のように締めくくられます。<br><br><blockquote><p>ミケランジェロに残されたイスタンブルの思い出は、輪郭のはっきりしない光、痛恨がまざりあったほのかな甘美さ、遠くで響く音楽、優しい人々の姿、時とともに錆びついた歓びの数々、暴力と喪失の苦しみ。この人生では取ることのかなわなかった、見捨てられた手、もう触れることのできない数々の顔、そして、まだ架けられていない橋。</p></blockquote><br><br>輪郭のはっきりしない光、見捨てられた手、架けられていない橋…。<br>方法やストーリーはどうであれ、<br>こういう素材を扱うことは小説の使命なのだと思ったりしました。
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    ぐーぐーぐー―みんなおやすみ(イルソン・ナ)

    ぐーぐーぐー―みんなおやすみ(2008/02)イルソンナ商品詳細を見る著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)イルソン・ナ韓国、ソウルに生まれる。2001年ロンドンに渡り、翌年から、チェルシー・カレッジ・オブ・アートアンドデザインの基礎コースに通った。その後さらに、キングストン大学でイラストレーションとアニメーションを学ぶ小島/希里1959年、東京に生まれる。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの... <table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/489572672X/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41tjCET8dbL._SL160_.jpg" alt="ぐーぐーぐー―みんなおやすみ" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/489572672X/fc2blog06-22" target="_blank">ぐーぐーぐー―みんなおやすみ</a><br />(2008/02)<br />イルソンナ<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/489572672X/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br><br>著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)<br>イルソン・ナ<br>韓国、ソウルに生まれる。2001年ロンドンに渡り、翌年から、チェルシー・カレッジ・オブ・アートアンドデザインの基礎コースに通った。その後さらに、キングストン大学でイラストレーションとアニメーションを学ぶ<br><br>小島/希里<br>1959年、東京に生まれる。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) <br><br>*<br><br>最近ぼんが、声を出して笑うようになりました。たぶん。<br>げっげっげって、目を見開いて、舌を出して、何かを吐き出すみたいに、たぶん、笑っています。<br>て、それだけなんですが。<br><br>さてさて、絵本の内容です。<br><br>いろんな動物の夜の様子、というか寝ているところを、<br>みみずくがそっと教えてくれます。<br><br>色合いが地味だし、いろんな動物とかもまだわかんないだろうし、<br>ぼんにはまだ早いだろうなぁと思いつつ、試したところ、意外に好反応。<br><br>それも特に「目を開けて眠る」魚のページに、はっとしたように凝視するんです。<br>どうも、目玉、にひきつけられているようですね。<br>ただこの絵本、ぼんが興奮しているときに読んであげると、ちょっと落ち着くような気がします。<br>ふしぎふしぎ……<br><br>背景の色合いや、柔らかな線で模様が入っているところとか、ファンタジックでかわいい。<br>私はペンギンさんのページがすきです。<br>
    • Date : 2012-11-27 (Tue)
    • Category : 絵本
    306

    王妃に別れをつげて (白水Uブックス)シャンタル トマ

    王妃に別れをつげて (白水Uブックス 180)(2012/11/13)シャンタル トマ商品詳細を見る内容紹介女たちのフランス革命!フランス革命に言及する際、歴史家たちはパリで何が起こったかについては散々語ってきた。しかし、当時フランス王国の実質的な首都機能を有していたヴェルサイユがその時をどう迎えたのかについては、ほとんど語られてこなかったと著者は言う。王は、王妃は、一体どうしていたのか……。本書は、サド侯爵やカサノヴァ... <table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4560071802/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41N5hUqBLcL._SL160_.jpg" alt="王妃に別れをつげて (白水Uブックス 180)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4560071802/fc2blog06-22" target="_blank">王妃に別れをつげて (白水Uブックス 180)</a><br />(2012/11/13)<br />シャンタル トマ<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4560071802/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br><br>内容紹介<br>女たちのフランス革命!<br>フランス革命に言及する際、歴史家たちはパリで何が起こったかについては散々語ってきた。しかし、当時フランス王国の実質的な首都機能を有していたヴェルサイユがその時をどう迎えたのかについては、ほとんど語られてこなかったと著者は言う。王は、王妃は、一体どうしていたのか……。<br>本書は、サド侯爵やカサノヴァなどの十八世紀文学の専門家が、当時の資料などをもとに、マリー・アントワネットの朗読係という魅力的な人物を創造し、彼女の目を通して、ヴェルサイユという巨大な富と権力の牙城が一瞬にして崩壊した激動の三日間を描き出した、歴史フィクションである。<br>物語の中心は、朗読係アガート・シドニーと彼女が心酔する王妃マリー・アントワネット、そして王妃が深く愛したポリニャック夫人の三名。これほどまでに、情熱的で魅惑的なマリー・アントワネット像があっただろうか。フェミナ賞受賞作。映画『マリー・アントワネットに別れをつげて』原作。<br><br>映画『マリー・アントワネットに別れをつげて』公式サイト<br><br><br>*<br><br>映画化されるんですね。うん、確かにヴェルサイユ宮殿のいろいろな部屋が出てくるので、映像で観たい気はします。(実際私も、インターネットで検索し、宮殿内の写真を見ながら読みました。<br>ベルばら、はもう古いかもしれませんが、マリーアントワネットは、不思議に女性に人気がありますね。<br>評価も真っ二つに分かれていたりするのも、面白いところ。<br>昔、女友達がマリーアントワネットのファンで、一緒にパリ旅行に行ったことがあります。<br>小トリアノン宮殿に足をのばし、その牧歌的なたたずまいに、ヴェルサイユよりこっちが好きな王妃なら、そんなに悪い人ではなさそうなんてかんたんな感想を抱いたことを覚えています。<br><br>さて、今作は、革命が起きたその時、宮殿はどうだったか、を覗き見しているような内容です。<br>主人公は王妃の朗読係で、王妃を崇拝しています。そして王妃の部屋に出入りする機会もあるので、広く宮殿内のいろいろな状況を見聞できるのです。けれどもその状況にじかに関係するほど身分は高くないので、緊迫した恐怖の状況から少し遠い立場にいるんですね。この朗読係という身分のおかげでしょうか、宮殿内の出来事が気持ちの良い距離感で語られます。<br>バスチーユを陥落させた民衆が宮殿に押し寄せてくるのではないかという不安にパニックになる貴族たち。<br>召使がいなくなった宮殿に残された貴族の滑稽なほどの無力な姿。<br>そして、いなくなった友人たちをもとめてさまよう王妃の姿。<br>一つの時代の終焉の寂寞とした光景が浮かび上がってくるのです。<br><br><blockquote><p> 王妃の後ろ姿が見えた。ひとりきりで燭台を持ち、扉の前に立っていた。王妃は、扉を開けるように頼んでいた。しばらく待ってから、ほかの友人のアパルトマンを試した。どの扉の前でも、同じ沈黙に迎えられた。王妃は辛抱できなくなって怒り、不平を言った。しかし、一つの扉を動かそうとして、南京錠がかけられていることに気づき、声を失った。(略)<br> 王妃は、廊下や広間や小部屋の暗い裏の部分を知らなかった。彼女は生まれてから一度として、閉ざされた扉に行く手を阻まれたことがなかった。扉を開けたこともなければ、触れたことさえなかったのだ。(略)<br> 王妃は戦いの間に入った。燭台を高く持ち上げ、衝立の裏の隅を注意深く照らした。(略)そのとき、風が立って蝋燭の日が消えた。王妃は凍りついたように、巨大な鏡の間の越えられない鏡の前で立ち止まっていた。「王妃のおこし」と告げる衛兵は、一人もいなかった。それに心を動かされる廷臣もいなくなった。王妃の存在は何の感情も呼び起こさなかった。すべてが静止して、王妃がその動作をするのを待っているかのようだったが、彼女にはその動作ができなかった。</p></blockquote><br><br><a href="http://kakko33.blog137.fc2.com/blog-entry-77.html" target="_blank" title="チップス先生さようなら">チップス先生さようなら</a>を読んだときにも感じましたが、全部が回想、という方法は、独特の効果を生み出しますね。<br>もちろんフィクションなんですが、ドキュメンタリータッチの生々しさがあるというか。<br>あのとき私たちが経験したことは……、というように革命時の三日間が詳しく語られるので、次はどうなる?という、臨場感はどうしてもなくなります。<br>なので、内容に興味がわかないと、読むのはつらいかもしれません。<br>けれどいったん興味を持つと、じっくりいろんな風に考えながら味わえるんです。<br>考えてみたら、私たちが過去を回想するのは、じっくりいろんな風に味わうためですものね。<br><br>それに日本にもそんなふうに、こうかもああかも、と味わいなおしたい歴史の瞬間があるような。<br>たとえば徳川慶喜が大政奉還を行うまでの一週間とか、<br>本能寺の変から山崎の戦いまで、などなどが、<br>「○○がそっと見ていたこと」というふうに、透明な筆致で描かれたら面白そうですね。<br><br>
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    自分の輪郭がくっきりする瞬間「オスカー・ワオの短く凄まじい人生 」(新潮クレスト・ブックス)

    オスカー・ワオの短く凄まじい人生 (新潮クレスト・ブックス)(2011/02)ジュノ ディアス商品詳細を見る内容(「BOOK」データベースより)オスカーはファンタジー小説やロールプレイング・ゲームに夢中のオタク青年。心優しいロマンチストだが、女の子にはまったくモテない。不甲斐ない息子の行く末を心配した母親は彼を祖国ドミニカへ送り込み、彼は自分の一族が「フク」と呼ばれるカリブの呪いに囚われていることを知る。独裁者ト... <table border="0" style="width:75%;border:0;"><tbody><tr><td valign="top" align="center" style="border:none;"><a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4105900897/fc2blog06-22/ref=nosim/"><img border="0" alt="オスカー・ワオの短く凄まじい人生 (新潮クレスト・ブックス)" src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51ba9r2cFsL._SL160_.jpg" /></a></td><td valign="top" style="padding:0 0.4em;border:0;"><a target="_blank" href="http://blog.fc2.com/goods/4105900897/fc2blog06-22">オスカー・ワオの短く凄まじい人生 (新潮クレスト・ブックス)</a><br>(2011/02)<br><a href="https://blog.fc2.com/tag/%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%8E" class="tagword">ジュノ</a> <a href="https://blog.fc2.com/tag/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%82%B9" class="tagword">ディアス</a><br><br><a target="_blank" href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4105900897/fc2blog06-22/ref=nosim/">商品詳細を見る</a></td></tr></tbody></table><br><br>内容(「BOOK」データベースより)<br>オスカーはファンタジー小説やロールプレイング・ゲームに夢中のオタク青年。心優しいロマンチストだが、女の子にはまったくモテない。不甲斐ない息子の行く末を心配した母親は彼を祖国ドミニカへ送り込み、彼は自分の一族が「フク」と呼ばれるカリブの呪いに囚われていることを知る。独裁者トルヒーヨの政権下で虐殺された祖父、禁じられた恋によって国を追われた母、母との確執から家をとびだした姉。それぞれにフクをめぐる物語があった―。英語とスペイン語、マジックリアリズムとオタク文化が激突する、全く新しいアメリカ文学の声。ピュリツァー賞、全米批評家協会賞をダブル受賞、英米で100万部のベストセラーとなった傑作長篇。<br>著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)<br><a href="https://blog.fc2.com/tag/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%82%B9" class="tagword">ディアス</a>,<a href="https://blog.fc2.com/tag/%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%8E" class="tagword">ジュノ</a><br>1968年ドミニカ生まれ。6歳のときに家族で渡米。父親が失踪、兄は白血病を患い、窮乏状態の中で育つ。皿洗い、ビリヤード台配達、製鉄業などの仕事をしながら、ラトガーズ大学とコーネル大学大学院で文学と創作を学ぶ。『ニューヨーカー』『パリス・レヴュー』などに寄稿、The Best American Short Storiesには4度、作品が収録されている<br><br>*<br><br>去年、随分ツイッターなどで騒がれていた本書、今更ですが、読みました。<br>面白かった! 切なかった! 気持ち良かった!<br><br>内容は、主人公、オスカーの祖父の代からの話で、<br>陰謀、監禁、<span style="color: rgb(255, 0, 0);">恋</span>、密告、誘拐、<span style="color: rgb(255, 0, 0);">恋</span>、暴力、殺人、<span style="color: rgb(255, 0, 0);">恋</span>、というようなかんじです。<br>作者はドミニカ生まれという事で、ラテン文学っぽいところ、人の命が軽くて、無常感が底流に流れているかんじがあります。<br>けれど、それだけに登場人物の「生きている」感が強い。<br>そして、この熱帯雨林っぽい熱気をポップに中和しているのが、<br>(日本の「オタク」とは微妙に違うような気がしますが)サブカル好きにはたまらない、マニアックな固有名詞たちです。<br>それにいちいち注釈もついていて、きっちり読むか、とばして読むか、悩むところ。<br>とはいえスティーブンス・キングと「指輪物語」の大ファンの私にはそれらの引用もいちいち楽しかったです。<br>AKIRAとかマクロスとかの引用もありましたが、一番多いのは「指輪物語」だったような。<br>そして、キングを彷彿とさせる語り口。<br>オスカーの一族(母、そして祖父)が災難に合う時、必ず出てくる「顔のない男」もキングの色んな本に出てくる「黒衣の男」とかぶります。<br>(と、そんなことを全然知らなくても、十分読み応えがありますよ。<br><br>読んでいて、たびたび胸に迫ったのが、<br>人にはそれぞれ、どうあっても(命の危険がさらされても)自分には「それはできない」とか「そうするしかない」ということがある、ということが強く感じられたところです。<br><br>たとえばオスカーの祖父(アベラード)は、家族や自身の破滅を招くこと、それはもう恐怖でしかないのですが、それがわかっているのに、娘を独裁者に差し出すことはできない。<br><br><blockquote><p>何がどうなっているのか気づくとすぐ――娘のせいで太陽通りの交通が麻痺し始めたり、あるいは患者の一人が彼の娘を見て、気をつけたほうがいいですよ、と言うと――アベラードは彼女をラプンツェルよろしく閉じ込めた。それは勇敢な行動だった。彼のキャラクターには合っていなかったが。だがある日学校に行こうと身支度しているジャクリンを見て、体は熟してもまだ子供じゃないか、なんてことだ、まだ子供じゃないかと思うだけで、アベラードはその勇敢な行動に踏み切ることができた。</p></blockquote><br><br>たとえばオスカーの叔母(ラ・インカ)は、アベラード亡きあと、人身売買によって行方がわからなくなっていた娘(オスカーの母・ベリ)を見つけ、育てます。ところがべリは、危険なギャング(しかも実は独裁者の妹婿)に恋をしてしまいます。それはとても危険なことなのですが、ラ・インカは(当時のドミニカでは当然のようにあった)体罰を娘に課すことができない。<br><br><blockquote><p>今や特権を有する上流社会に飛び込んだ彼女(ベリ)は、近所では気取って歩き回り、勝ち誇ったように、ギャング以外の全ての人々、全てのものをすさまじく軽蔑していた。(略)家での態度にはもはや礼儀正しさのかけらもなかった。夜通し家に戻らず、気が向くとすぐパーマをかけた。ラ・インカはもうベリをどうしていいかわからなかった。近所の人々はみな彼女に、ベリが血だらけになるまで殴るべきだと言った。(いっそ殺してしまったほうがいいかもしれない、悲しそうに彼らは言った)。だが、ラ・インカには説明ができなかった。何年も前、火傷した少女(ベリ)が鶏小屋に閉じこめられているのを見つけたことが、自分にとってどれだけ意味のあることだったかを。あの光景が自分のなかに入ってきてすべてを組み替えてしまい、だからこそいま、彼女はベリに手を挙げようにもその手に力が入らないのだということを。</p></blockquote><br>そして、オスカーは……。<br>すすんで生命をかける、というのはこういうことなんだな、と思いました。<br>悲壮さはなく、ただもう、そうするしかないからするだけのことで。<br>できないからしないし、そうするしかないからする、ということ、<br>そんな風に自分の輪郭がくっきりするということは実は、<br>穏やかで、しんと静かなことなんですね。<br><br>祖父や母の歴史が、どうオスカーと重なっていくのか最後までわからなかったのですが、<br>最後の最後、しっかり心ごともってかれたような読後感、<br>ちょっと泣いて、切なくて、気持ち良かったです。<br><br><br>
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    食いしん坊?

    はじめてのごはん―こどもといっしょに食べる(2005/04)野口 真紀商品詳細を見る出版社からのコメント注目の料理研究家・野口真紀さんが提案する離乳食のレシピ本。離乳食は、私たちが食べているものと形は違えど素材は同じ。あまり気むずかしく考えず赤ちゃんに合うように柔らかく、そして味付けもごく薄く。そして人肌に冷ます。それだけでOK。簡単です。手軽に作れて大人も一緒に食べれる離乳食を作ってみませんか?内容(「BOO... <table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4877586091/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41Z6J0SBM4L._SL160_.jpg" alt="はじめてのごはん―こどもといっしょに食べる" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4877586091/fc2blog06-22" target="_blank">はじめてのごはん―こどもといっしょに食べる</a><br />(2005/04)<br />野口 真紀<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4877586091/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br><br>出版社からのコメント<br>注目の料理研究家・野口真紀さんが提案する離乳食のレシピ本。離乳食は、私たちが食べているものと形は違えど素材は同じ。あまり気むずかしく考えず赤ちゃんに合うように柔らかく、そして味付けもごく薄く。そして人肌に冷ます。それだけでOK。簡単です。手軽に作れて大人も一緒に食べれる離乳食を作ってみませんか?<br>内容(「BOOK」データベースより)<br>離乳食は、私たちが食べているものとかたちは違えど素材は同じです。まずはそこからスタートしてみてください。何を食べさせればいいのか?どうすればいいのか?という前に、自分たちが普段口にしている素材を思い出してみればいいのです。あとは、赤ちゃんに合うようやわらかく、そして味付けもごく薄く。そして人肌に冷ます。それだけでOK。カンタンです。本書は、皆さんにも皆さんの赤ちゃんにもこのカンタンさと素材が織りなすおいしさを知ってもらいたくて、著者が娘に作ってきた離乳食をまとめました。 <br><br>*<br><br>ご飯をたべるとき、いつもぼんをバウンサーにのって、そばにいるからでしょうか。<br>新生児のころから、親がいちいち、これが人参~!とかって見せびらかしながら(?)食べていたからでしょうか。<br>4日まえ、ぼん、生まれて初めてのおかゆを口にしたのですが、がつがつ、という感じの食べっぷり。<br>今日は初めての野菜(ホウレンソウ)も、もちろんだしでペースト状にしたものですが、ふうん、というような顔で、ぱくぱく。<br><br>食いしん坊かもしんない。<br>よ、良かった!<br><br>図書館で、離乳食の本はいろいろあたりましたが、上の本がわりと好きです。<br>見た目も可愛いし、親子で食卓を楽しもうという雰囲気があって。<br><br>あと、下の本は、情報が詳しくて便利です。<br><br><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/405604483X/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51FEHvKRPoL._SL160_.jpg" alt="ステップアップ離乳食 最新版―初めてのひと口から卒業まで、進め方&レシピがよくわかる! (GAKKEN HIT MOOK おはよう赤ちゃんBOOK)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/405604483X/fc2blog06-22" target="_blank">ステップアップ離乳食 最新版―初めてのひと口から卒業まで、進め方&レシピがよくわかる! (GAKKEN HIT MOOK おはよう赤ちゃんBOOK)</a><br />(2007/05/29)<br />小池すみこ<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/405604483X/fc2blog06-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table>
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